1本調子から15本調子
使用頻度が高いのはやはり1から12本調子です。ただ、合わせ物をするときにまれに「この半音上があればなぁ!」ということもあり、ピッチの違う笛を多く取りそろえるに越したことはないのです。でも15本調子ともなると手の方が大きすぎてちょっと吹きづらいです。ぎゃくに1本調子など低音は、あまり苦労しないで吹けるように思います。マイナス2本調子(巨大です)というのもうちにあって、それはさすがに大変です。きちんと音が出ると気持ちいいんですけど。1本調子以下のサイズになるとそれだけ長い節間を持つ竹は今時貴重なため、楽器の方が少なくなります。マイナス2本調子の存在はは「こんな竹がまだあったのね」という貴重な証拠でもあると思います。
ピッチの違いだけでなく、1本1本の音色はそれぞれ全く違って個性的です。上の写真は独奏の際によく使う笛です。迫力のある低音と多彩な音色の変化を持つ点がソロ用に便利です。逆にアンサンブルには使いにくい個性派かつ自分勝手な笛です。私の作曲した「殺生石」(せっしょうせき)という曲を演奏する時には必ずこれを使うことから、この笛自体も殺生石と呼ぶようになりました。
左の4本はすべて10本調子です。しの笛は気温によっては最大半音くらいピッチが変わってしまうため、アンサンブル用に高め、低めなどを取りそろえています。
1番上・・・アンサンブルによく使う音程重視の高めの10本
2番目・・・たおやかで透明感のある音色、ソロによく使います
3番目・・・かなり低め、いわば9.5本
4番目・・・10本にしては力強い音色、煤竹製


煤竹の10本調子は昨年「青い龍が姿を変えた笛」をイメージにした曲を演奏するために作ってもらいました。貝細工のところをアップ
しの笛はすべて 工房KuReIsHiの作です。
〜 お気に入りの笛 〜

1本調子は持ち運びに便利な継ぎ管タイプです。つなぐと約60pです。
私にとってなくてはならない相棒をご紹介します。
いずれ、しの笛以外の演奏楽器やいつの間にか集まってしまった笛コレクションも載せていきたいと思っています。
殺生石
10本調子
青龍がテーマの10本調子
つないだところ
ばらした一本調子とその蓋
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2番目の笛はオリジナルCD「竹笛草紙」の1曲目で演奏しています