雨上がり
さきほど笛の朝練が済んだので窓を開けました。
数日前からの長雨が今朝は止んでいたこともあって、窓の外から聞こえる音も、
なんだかウキウキと聞こえてきます。
いつもと同じ鳥の鳴き声も今日の私には「よっしゃぁ、雨も止んだし、いっちょさえ
ずってみるかピピピ」と前向きに言っているように思えます。もしこの
さえずりをきのうの夕方聞いたら、きっとこんな風に思ったかも知れません、「いい加
減雨止まないかなーピピピ」「お腹もすいたしーピピピ」。
鳥のさえずりは一連の自然現象の1コマであり、そこには私が連想するようなせ
こい感傷ドラマの入り込む余地などないと思うのですが、気が付くと勝手に
連想して勝手に照れている自分がいます。
そんなセンチな私ですが、それでも仮にこの鳥が「ピピピ」ではなく「ハッピー♪」
と鳴いたとしたら、実際にハッピーな気分になれるかどうか・・・ ちょっと疑問です。
逆に何だかうなされそうです。
どうやら私にとって鳥のさえずりは、美しい声色という点と鳥自身の心の感傷(あ
るかないかは別として)が伝わってこないという無色な感覚に価値があるようです。
その無色な響きの中にその時々の気分を投影させるのが心地良いのかも知れま
せん。
いつか私もそんな演奏をしてみたい!ピピピ。
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