なんか違うアウトドア練習
春一番が吹いて、ちょっと暖かい日が続いています。笛という楽器は大きさ的にも持
ち歩きやすいのでアウトドアのお供に便利です。私の生徒さん達も山の上でオカリナを
吹いた人、お花見で吹いた人、ついには海外旅行中にナイアガラの滝で吹いた人も
いて、皆それぞれに笛ライフを満喫していらっしゃるようです。
私も昔、近くの公園でよく練習しました。この場合は楽しみで曲を吹くというより、出
来ないところばかりを繰り返し吹くだけなので、壊れたレコードのようでとても人に聴か
せられるようなものではありません。
人目につかない場所に陣取り、楽譜が風で飛ばされないように厳重に重しをのせ、
音出し練習からスタート。でも10分も吹いていると音を聞きつけていろんな「問題」が
やってくるのです。先ず小さい子供による「何やってるの?」攻撃。続いて「なんか吹い
て」攻撃。うっかりそれに負けて曲らしいものを吹き始めてしまうと今度は両親がやって
きて、そしてお散歩中のお年寄りも来て、お年寄りがそこに座り込んでしまったら最後
、なかなか練習出来るものではありません。「エラいねえ、がんばってね。」という暖かい
声援に見送られながら撤退です。
次はもっと人がこない藪影で音出し練習再開!すると今度は餌をねだる野良猫が
あらわれ、さらに笛の音に反応してか羽虫の大群がやってきて煙に巻かれたような状
態になってしまったり。
でも、それらが別に嫌な訳でもなく、むしろついつい猫と遊んだり、試しに羽虫の羽
音と同じ高さの音を吹いてみたり、積極的に練習をサボってしまう性格の方が問題で
・・・。 楽しいような、でもなんか違うような、そしてそんな事はどうでも良いほどお日様
が暖かかった春のアウトドア練習でした。
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